神戸女学院大学様の大学案内は、2026、2027年度版と2年にわたり制作を担当しています。「宝物のような一冊ができた」と話すのは、2027年度版より担当されている西岡様です。大学案内への課題感や制作にまつわる不安は、フリッジがご一緒したことでどのように解消され、納得のいく一冊が完成したのでしょうか。
本学の魅力をうまく言語化してくれました。
貴学の大学案内に、どのような課題感をお持ちでしたか?
大学案内のリニューアルが始まった2026年度版の制作時から、キャッチコピーやデザインに課題があるという認識がありました。私は他部署にいましたが、当時の大学案内は「辞書」のようだったことを今も覚えています。情報量が多い上に、パッと見て何が大事なのかがよくわからなくて。本学が力を入れているリベラルアーツ教育の記事も内容が理解しにくく、学外の方へ説明する場面で使いづらさを感じていました。
新規でブランディングにも取り組まれていた時期だったかと思います。
本学は2023年から「推せる大学」として、これまでとは違う大学像を打ち出そうとしてきました。背景にあったのは、伝統を大事にするあまり、変化に慎重になりすぎる風土への危機感です。受け継いできたものを守りたい気持ちと、それを変えていきたい気持ちがせめぎ合うなか、大学案内でも、従来の品のあるテイストにこれまでにない新しさを取り入れるべき時期を迎えていたのだと思います。
そうした背景があるなかで、コンペを経て弊社にご依頼いただきました。
フリッジさんの提案は、本学の希望に寄り添った現実的な解決策でありながら、新しいアイデアへの期待感を抱かせるものでした。コンペの段階から具体的なデザイン案を多く見せていただけたので、完成版をイメージしやすかったことも、契約に至った要因のひとつです。
私たちとしては、貴学がすでに持っている魅力をいかに引き出し、アップデートを施してアピールできるかが、任された役割だと心得ていました。
実際の制作においても、プロの方に伴走していただくことで、教職員がうまく言語化できない本学の魅力を表現することができたと感じています。結果として、2026年度版の大学案内は学内で非常に高く評価されました。

女学院らしいのに、目新しくもある表紙に。
2027年版の大学案内には、どのようなことを望んでいらっしゃいましたか?
ひとつには、2026年度版で一番後ろに配置された学長メッセージを冒頭に移動することを希望しました。保護者や高校の先生方に向けて、大学の価値観を表す学長のメッセージは初めに伝えたいと思ったからです。他方で、学長が登場することによる重々しさは抑えて、爽やかなイメージのページにしたいという希望もありました。曖昧な状態でお伝えした私の意向を、絶妙なバランスで実現してくださいました。
軽やかさを表現するために、空抜けの写真を使うことにしました。中野敬一学長のメッセージ自体も、高校生に直接語りかけるような親しみやすい文章で、ページ全体として明るい雰囲気になったと思います。

表紙も今回の大きなポイントですよね。
長年、表紙には写真が使われてきましたが、2027年度版は校章のクローバーをかたどったステンドグラスをイラストにして使用しました。これはキャンパス内で見かける印象的なモチーフのひとつ。見る人が見たら、すぐに女学院だとわかります。スクールカラーのネイビーを用いることで、かわいらしくも本学らしい品を保ちました。これを持って全国のガイダンスに行くと、ブースを通りがかる高校生が「表紙がかわいい」といって足を止めてくれるんです。

未経験の不安を払拭してくれた的確なサポート。
初めて大学案内のご担当になられたときの心境はいかがでしたか?
前任者が異動になり、詳しく教えてくれる人が身近にいなかったので、過去の資料を眺めながら何から手をつければいいものか少し戸惑っていました。そんななか、フリッジさんの方からこちらがやるべきことを教えてくださったので本当に助かりましたね。
我々としても、前年の経緯をふまえて西岡さんのご負担をできるだけ減らしていきたいという気持ちでした。
初めに工程の全体像を示してくださったこと、週単位で進捗が追えるスケジュール表をいただけたことは、自分のタスクを把握するのに役立ちました。スケジュールといえば、完成間近になってからの修正依頼に迅速に対応いただいたこともありがたかったです。次から次へと要望をお伝えする状況でしたが、その都度丁寧に応えていただきました。
弊社としてはそもそも手戻りがないことを心がけて制作にあたっていますが、よりよい方向への修正にはいつでも対応します。
インタビューでは、学生たちが楽しんで話してくれた。
取材や撮影の様子をご覧になっていて、いかがでしたか?
スタッフのみなさんがぐいぐい進めてくださっていたので、ほぼお任せでしたね。私は学生の話を一緒になって聞くだけ。学生が楽しそうにしていたのが印象的でした。慣れないインタビューで緊張していたと思いますが、スタッフの皆さんがリラックスできる空気を作ってくださったおかげです。
できるだけ率直にお話しいただけるように、雰囲気作りは意識しています。
現場の取り仕切りをすべてフリッジさんにお任せできたので、私は学内の人間として、とくに緊張しやすい1年生に寄り添うことに専念できました。自分の役割に集中できたことが、ありがたかったです。

遠くにいても、いちばん近くにいるパートナーです。
東京の制作会社ということに、不安はありませんでしたか?
コンペの際、遠方であることが懸念されていたとは聞いています。でも実際の制作過程では、チャットツールでこまめに報告や共有ができ、むしろオンラインだからこそ密にコミュニケーションが取れる部分もあると私は感じています。
フォトグラファーやデザイナーは関西エリアの人たちをアサインしています。
おかげさまで、取材・撮影の日程調整はスムーズでした。取材対象の学生は数多くいて、天候に留意する必要もあるので、とても助かりました。
制作期間中、印象に残っていることはありますか?
撮影の隙間時間でフォトグラファーさんとデザイナーさんと3人でおしゃべりに花を咲かせました(笑)。とくに最初の頃は私がとても緊張していたので、気にかけてくださっていたのだと思います。とても楽しくて、いい息抜きになっていました。
コミュニケーションの取りやすさも大切なのですね。
人と人が協力して進めていくわけですから、欠かせませんよね。
制作パートナーに求めることは多岐にわたると思いますが、とくに重視されているのはどんなことでしょう。
変えるべきところは変えていく際に、本学のもともとの良さを否定せず、「よりよくする」というポジティブな感覚を共有できることですね。フリッジの皆さんがまさにそうで、本学へのリスペクトが常に感じられました。
制作に関わるスタッフは、みな貴学のファンになりますね。だからこそ貴学の豊かな雰囲気をどう大学案内に落とし込めるかを真剣に考えてきました。2028年度版の大学案内でも、貴学の魅力がさらに伝わる一冊にしていきたいです。
2027年度版も、今のところミスやネガティブな評判はなく、本当に満足のいく一冊になりました。2028年度版に向けては、学生がのびのびと学べる環境であることを伝える内容にしたいと思っています。読者の目線を踏まえた企画やデザインの提案を、積極的にお願いしたいですね。
